食肉の安全な取り扱いとは、食中毒の可能性を最小限に抑えるための正しい保管・取り扱い方法や衛生面での注意点を指します。
食中毒は主に、細菌やカビなどの微生物が食物を通じて人間に伝わることによって起こります。人間に害のある細菌は病原菌と呼ばれます。病原菌は空気または水を媒介し人間の体を侵しますが、中には食肉のような食物を汚染しその中で増殖するものもあり、それを人間が摂取してしまうことがあるのです。
病原菌は酸素の有無に関わらず、気温が5℃から60℃の間でPH値の低い所で最も活発に反応します。60℃以上ではほとんどの細菌が死滅し、5℃以下ではほとんどの病原菌は増殖することができません。
私たちにできる最善の対策は、輸送・保管の工程中常にあらゆる肉の中に細菌がいるものと仮定して、食肉を取り扱うことです(5℃から60℃の危険範囲を避ける)。
輸送
食肉の劣化を防ぎ安定した状態を保つためには、正しい取り扱いをし、清潔で食肉配送の目的に適した設計の食品輸送専用トラックで輸送することが大切です。
- チルド肉を輸送する冷蔵車は、食肉を0℃から4℃の間に維持できる機能を要する。
- 輸送時間はなるべく最短に抑える。
- 食肉を化学物質(洗剤、塗料など)と一緒に輸送しない。
- 食肉輸送に使われるトラックには動物を乗せない。
- 冷凍肉は常に凍った状態で-10℃以下に維持する(典型的な業務用冷凍車は-18℃に設定されている)。
保管
食肉の保管で重要なのは、温度と湿度と保管時間です。生肉とチルド製品は冷蔵、冷凍製品は冷凍状態で保管します。
冷凍製品は-18℃に維持されなければなりません。チルド製品は0℃に維持し適度な空気循環が必要です。部分肉は脂肪側を上にして保管します。
在庫回転
在庫回転または在庫管理は、小売店が食品安全を確保し在庫ロスを最小限に抑えるための大事な要素です。在庫(特にチルド製品)は、冷凍庫やチルド室で「先入れ・先出し」することを基本にしなければなりません。これを確実に行うためには、正確なラベリングと日付の記録、そして手順の遵守が不可欠です。
食肉の取り扱い
食肉の汚染を防ぐためには、食肉を扱う前に衛生的な準備が出来ていなければなりません。
衛生とは、取り扱う人自身、そして道具や作業する場所を清潔に保つことです。これには衣服、ユニフォーム、ナイフ、器具などが、食中毒の危険を持つ物質のない状態でなければなりません。