既に高い効果を発揮しているオーストラリアの食品検査システムを維持し、更に強化するためには、継続的な改善が必要です。食品安全を向上させる新しい生産技術や検査手法を常に取り入れていけるような、柔軟な規制環境が求められています。MSQAは、このような環境の中でAQISが採用した手法で、輸出向け加工場に、厳格に適用することにより安全な食肉・食肉製品の生産を可能にする統合システムを提供するものです。MSQAはISO9002:1994にも準拠しており、工程管理にコーデックス委員会のHACCP手法を取り入れています。
MSQAのフォーマットはISO9000シリーズの品質規格に沿っていますので、ISO認定を取得している企業の方向性にも合致しています。
各加工場は、MSQAシステムを実施するための作業手順を開発し実践していかなければなりません。MSQAは、HACCP、標準作業手順(SOP)、作業指導書(WI)などを統合し、工程管理がきちんと行われていることを確認します。活発なモニタリングとフィードバックのシステムによって、工程管理を実証し、改善が必要な問題があるかどうかを特定します。
安全な食肉の生産のためには、HACCPシステムを健全な前提条件プログラムのもとに構築する必要があります。この前提条件プログラムとは、安全で健全な食肉生産に必要な基本的環境操業条件を提供する標準作業手順(SOP)です。このSOPには適正製造基準(GMP)や最優良慣行も可能な限り取り入れられています。
MSQA制度は官民ともに利益をもたらします。業界は、食品安全実績を効果的に実現するプログラムを得、政府は企業のプログラムを監視検証し、各企業の工程管理の有効性について経営者にフィードバックすることが出来ます。加えて、このアプローチの下でAQISは、必要に応じて制裁を加える規制者の役割に徹することが出来ます。結果、安全で健全な食肉だけが市場に供給されることにつながるのです。