家畜生産保証(LPA)
家畜生産保証(LPA)は、独立監査を実施する生産農場保証プログラムです。これは、生産農場で一定の対策を実践することが、オーストラリアのレッドミートの安全かつ倫理的な生産につながるようにする公的な取り組みです。生産者自身が自ら売るものに対して責任を持つことを保証します。
LPAの認定を受けるということは、家畜生産者がLPAの7つの要件を含むLPA規則と基準を遵守することに同意することを意味します。
- 生産農場のリスク評価
- 安全かつ責任ある家畜の取り扱い
- 牧草・飼料の取扱管理
- 家畜輸送準備
- 家畜取引・移動の明文化
- バイオセキュリティ実践の継続
- 動物愛護の実践
LPA 全国出荷者証明書（LPA NVD)
LPA全国出荷者証明書（LPA NVD)は、農場間、家畜市場や加工場まで等、バリューチェーン内を移動するごとに、すべての動物の食品安全状態を伝えます。NVDは、バリューチェーン全体の移動記録文書としても機能します。eNVD は、NVD の電子版です。
生産者が、LPA NVD または eNVD にアクセスするためにはLPA 認定を受ける必要があります。
商品出荷証明書（CVD)
商品出荷証明書（CVD)は、オーストラリアのレッドミート、穀物、飼料業界が安全な製品を提供する取り組みの一環です。CVDは、家畜飼料または飼料として使用することを意図した商品のサプライヤーが、生産過程で化学薬品が使用されたかどうかを公表することを要件としています。この情報により、化学薬品残留物を含まない商品のみが家畜飼料または飼料として使用され、家畜が残留物フリーであることを保証します。
農場識別コード（PIC)
農場識別コード（PIC)は、それぞれの家畜生産農場に割り当てられた固有のコードです。生産者が生産農場の内外に家畜を移動するためにはPICを取得する必要があります。PIC は州および準州の該当部署が発行します。
全国家畜識別制度（NLIS)
全国家畜識別制度（NLIS)により、出生した農場から屠畜場まで家畜を追跡することが可能になります。家畜は、農場から出荷される前に、認証済NLISデバイス（電子耳標やルーメンボーラスなど)でタグ付けする必要があります。これらのタグにより、動物の移動を中央の全国データベースに記録することが可能になります。この情報を使用し、NLISは生涯にわたる家畜の移動履歴を提供したり、他の家畜との接触が起こった際に識別することができます。
全国肥育場認定制度
全国肥育場認定制度（NFAS)は、オーストラリアロットフィーダー協会（ALFA)によって設立され、肥育場産業認定委員会(FIAC)によって管理されている、独立監査を実施するオーストラリアの肥育業界向けの品質保証プログラムです。
トラックセーフ動物愛護
トラックセーフ動物愛護（正式にはTruckCare)は、家畜輸送に対し監査実施を行う品質保証プログラムです。動物愛護、食品の安全性、トレーサビリティを網羅しています。このプログラムは、国際規格に含まれる品質保証原則を軸に構築され、また、危害分析重要管理点（HACCP）を使用しています。このプログラムは、オーストラリアトラック運送協会が管理するTruckSafeの自主運用機関です。
全国家畜市場品質保証（NSQA)
全国家畜市場品質保証（NSQA)プログラムでは、家畜市場の取引の流れ全体を通じて完全な家畜のトレーサビリティが維持されるように、家畜識別手順が実施されています。売買取引は NLIS データベースに記録されます。
食品規格コード
オーストラリア・ニュージーランド食品規格法の中に含まれる基準は、2003年法に基づく法律文書です。食品規格オーストラリア・ニュージーランド（FSANZ)は、食材、加工補助剤、着色剤、添加物、ビタミン、ミネラル、食品組成物、新技術によって開発された食品の使用、また、包装済みおよび未包装の食品食材についてのラベル表示要件を規制する基準を規定しています。
オーストラリア輸出食肉検査システム（AEMIS)
オーストラリア輸出食肉検査システム（AEMIS)は、輸出市場におけるオーストラリアの食肉製品の安全性、適合性、完全性を担保する、政府が指定および検証を行う一連の管理システムです。農水環境省の獣医師は、検死検査、検死結果の検証、加工業者の衛生手順を監督しています。
一次産品および加工基準（オーストラリアのみ)
FSANZは、オーストラリア政府が提供する一次産品と加工に関する政策ガイドラインに基づき、一次産品および加工基準（PPP)を規定（オーストラリアでのみ適用)しました。PPP基準は、食品事故が発生した場合、規制当局が食肉サプライチェーン全体を通じて食品安全問題を調査できることを保証します。PPP規格は、食品サプライチェーン全体で敷く場から食卓までの食品安全とトレーサビリティを強化することを目的としています。